大阪府遊技業協同組合（大遊協、平川容器志理事長）は12月2日、大阪市天王寺区のシェラトン都ホテル大阪において、令和7年歳末防犯懇談会を開催した。当日は大阪府警察本部から多久竜一生活安全部長、中西晋保安課長、後口淳治保安課課長補佐の3名が来賓として出席した。

　冒頭、あいさつに立った多久生活安全部長は、大遊協が継続して行っている青色防犯パトロールカーの寄贈、夏季のクーリングスポット提供、指定喫煙所の設置協力など、警察行政に対する多方面の支援に謝意を表明した。続いて大阪府内の犯罪情勢にも触れ、特殊詐欺およびSNS型投資・ロマンス詐欺の被害が急増している現状を報告。府警としても取組強化を進めていることを示し、業界関係者に対し広報啓発活動への一層の協力を求めた。

　業界の健全化に関しては、「法令遵守の徹底」と「のめり込み・依存防止対策」の重要性を強調。風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律（風営法）改正の全面施行を踏まえ、欠格事由や連座性の導入などのポイントを解説した。また、大阪IR施設の開業により娯楽産業への社会的関心が高まると見込まれる中、ぱちんこ業界として依存防止の実効性確保に一層の努力を求めた。

　これを受け、平川理事長は大遊協の社会貢献活動を紹介。防犯パトロール車両の寄贈や、防犯標語入りパイン飴を用いたキャンペーン隊の活動、39回目を迎えた「未来っ子カーニバル」などを挙げ、「社会貢献は組合活動の大きな柱である」と述べた。また依存防止対策については「娯楽産業として存立する上で欠かせない責務」とした上で、自己申告・家族申告プログラムの全ホール導入、アドバイザー講習会の定期開催など、継続的な取組を強調。各種ガイドラインについては組合員への周知徹底を図っているとした。

　懇談会後には、12月の定例理事会を実施。その後、大阪府警生活安全指導班による特殊詐欺防犯教室が行われ、警察官を名乗る手口の危険性などを解説した。さらに大阪府警音楽隊が演奏を披露し、参加者は防犯への理解を深めるとともに和やかな雰囲気の中で会を締めくくった。

（フッター写真）左から、多久生活安全部長、平川理事長、大阪府警察音楽隊