ステラパートナーが制度構築を手掛け、昨年4月に厚生労働大臣の認可を受けてスタートした遊技関連企業年金基金 『YUKiN (ゆうきん)』。業界初となるこの制度は、遊技機規則の改正に伴う新規則機へのシフトに加えて新型コロナウイルスの感染拡大と、パチンコホールをはじめ遊技業界関連企業を取り巻く業況が厳しくなる背景で誕生した。
企業の業績が低迷すると、従業員の就業に対する不安は増していく。このような状況を憂慮し、1つの解決策として打ち出されたのが遊技関連企業年金基金 『YUKiN (ゆうきん)』だ。この企業年金基金は、遊技関連企業で働く人の老後に向けた効果的な資産形成を“退職金積立制度”の運用により支援するもの。従業員のモチベーションと生産性の向上に貢献することを目指し、この実現により遊技業界を持続可能な成長へ導くことを目的として設立された。
誕生から1年。『YUKiN (ゆうきん)』の導入企業は11社から28社に増加した。
設立当初は、グランド商事・アドバンス、向陽商事、三陽商事、新富商事、ステラパートナー、スリーアローズ、不二商事、平成観光、ベスト・ワン、マルハン、陽光商事の11社(五十音順)でスタート。法令に則り参加企業各社から代表者を選出し、組織を運営してきた。事務局はステラパートナー(東京都台東区、遠上智之代表取締役)が担い、加入事務業務から制度設計をはじめとする導入支援等、各種業務をサポートするなか、設立から1年を経て、参加企業は28社(加入者数3,831人)にまで膨らんだ。
企業規模の大小にかかわらず享受できるメリットは変わらないことから、加入企業は大手から中小・零細まで幅広い。この中には遊技業に直接関係のない異業種も含まれるが、パチンコホール企業では新たにダイナム、つばめグループ、プローバグループ等が参加。企業数が増えることで基金の中に資産が増えていき、より安定性が増すことになった。
『月刊シークエンス5月号』からは、<サスティナブル経営のカギ>を柱に、『YUKiN (ゆうきん)』の仕組みをおさらいしつつ、導入企業の取材から、この斬新な制度にアプローチ。その導入実績にとどまらず、企業の人材への思い、取り組みについても紹介していく。
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