業界唯一の横断的組織である日本遊技関連事業協会(日遊協、西村拓郎会長)はこのほど、遊技業界のさまざまな統計情報を集めた「遊技業界データブック2025 Ver.1.1」を制作。8月18日に同協会ホームページで公開した。
遊技業界のデータに関しては、行政や団体個々で集計されていたが、包括的にまとめられたものは少なく全体像が見えにくかった。そのような背景で、2017年には遊技産業の正確な情報を第三者の視点から簡潔にまとめた「遊技産業レポート2017」がフジサンケイビジネスアイから発刊された経緯があるが、遊技業界として詳細なデータを集約した資料は発刊されていなかった。
そこで日遊協では、業界の姿を内外に正しく伝えていくためにも蓄積されたデータや知識を体系的にまとめあげる必要があると判断し、2019年よりこれら情報を「遊技業界データブック」として電子書籍スタイル(PDF形式)にまとめ、ホームページおよび以下のQRコードから容易にダウンロードできるようにした。
同データブックでは、遊技場件数や遊技機設置台数、参加人口、全国ホールの売上・稼働・粗利推計、社会還元拠出金額などのデータを遊技業界関係団体・企業・シンクタンクの協力を得て網羅的にまとめるとともに、オリジナルの解説を付けて業界の2024年をつぶさに振り返ることができるようにした。なお、今回の発刊で7回目となる。
今後、専門家や有識者の寄稿文、8月以降に発表されたデータ等を盛り込みながら適宜情報を更新していき、今秋(10月)には完成版となる印刷冊子を会員向けに配布するという。
西村会長は発刊に寄せたあいさつで、昨年を「コロナ禍の低迷期を脱したもののパチンコホール数の減少傾向には歯止めがかからず、遊技機の新たな機能に明るい兆しは見て取れた一方で、運営コストの負担増などが足かせとなり、全体でみるとまだまだ厳しい状況が続いている」と俯瞰。また、「同書ではこうした1年間の数値を過去からの流れとつなぎ合わせ、さらに独自の解説を加えることで、その数値が持つ意味や、業界の長い歴史の中でどのような位置づけとなるのかを分かりやすく詳らかにしている」とし、このようなデータブック編纂の取り組みが、業界内外の多くの人において遊技産業への理解を深める一助となることを祈念した。
なお、同データブックは、今後も年1回のペースで発行される予定だ。
遊技業会データブック2025 バージョン1.1(PDF版)はこちらから >> https://www.nichiyukyo.or.jp/databook/24996/
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