ダイコク電機、「DK-SIS白書2023年版‐2022年データ‐」を発表~4円パチンコの凋落に警鐘鳴らす~

 ダイコク電機(名古屋市中村区)は7月19日、「DK-SIS白書2023年版‐2022年データ‐」の刊行記者発表会を東京都文京区の東京ドームホテルで開催した。DK-SIS白書は、2004年の創刊から今回で20冊目の発刊となる。DK-SISとは、同社が提供する情報戦略システム。現在、遊技機台数で141万台強と市場の約40%のデータを保有し、遊技業界がどのように動いているのかを実績データで見ることができる。

 当日は、柏森雅勝代表取締役社長が主催者あいさつに立ち、「DK-SIS白書は20冊目の発刊となり、20周年の節目を迎えることができた。この20年間、時代・変化を映し出してきたと同時に、白書があることにより、遊技業界の内部の人にとどまらず、業界外の人にも産業としての認知の一助となってきたのではないかと思う」と回顧。また、「白書は、業界の変化を踏まえた上で、どうしていくのかを判断する“未来のための資料”であるとともに、変化の先を示すこともできているのではないか」と自負した。

 続き、MIRAIGATE SIS統括部プロフェッショナル首席講師の片瀬宏之氏が、記者発表資料をもとに白書の概要説明を行った。

 冒頭、「DK-SIS保有データ規模とSIS台数シェア」について、規模は市場の約4割と、市場台数減少もシェアは増加傾向にあることを発表。次に、「DK-SIS白書2023年版」の業界キーワードとして以下の4つを掲示した。「パチスロ6.5号機・スマートパチスロ登場。不振が続いたATタイプの業績が6.5号機の登場以降好転傾向に」「業界総売上・総粗利はコロナ禍以降から横ばい続く。パチスロの総売上・総粗利下落分をパチンコが補う」「4円パチンコの業績が2年連続で前年を上回るも、4円パチンコの時間粗利は高騰、粗利依存度がさらに強まる」「新機種の業績貢献度がパチンコ・パチスロで明暗分かれる。パチンコは悪化した一方でパチスロは良化、償却達成が同程度に」。

 当日は、遊技機購入比率が初めて30%を上回ったこと、パチンコに関して遊技時間粗利が増えている限りアウトの復活はないことや、パチンコの償却達成率が50.8%であったのが22年には3割まで落ちている実情、パチスロの粗利が集計以来はじめて2000円を下回ったが今後は改善基調にあることなどが伝えられた。

 なお、「DK-SIS白書2023年版」の注目コンテンツとして、「業界20年の歩みと業界を取り巻く環境の変化」を付録に掲載したことを紹介。これまでのデータを振り返り、経営および営業判断の一助とする重要性を訴えた。

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