全日遊連が定例理事会を開催、風営法改正などに言及

 全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連、阿部恭久理事長)は417日、東京都港区の第一ホテル東京で定例理事会を開催。これに伴う記者会見を平川容志副理事長、星山聖達副理事長、太田裕之専務理事出席のもと開催した。なお、阿部理事長は公務多忙のため静養の必要が生じ、理事会は欠席した。

 記者会見で平川副理事長は、阿部理事長の欠席について「昨日の執行部会の際、阿部理事長が眩暈を起こしたことから確認のため受診し、担当医から静養の必要があるとの診断を受けた」と報告。急遽、平川副理事長が代行の任務を務めることとなった。

 まず、ホール4団体による広告宣伝検討会について、投稿数2993件(20253月末現在)中、871件に是正勧告を行ったこと、およびガイドラインの新版については最終確認中であることを伝えた。また、遊技への依存問題対策について言及。パチンコ・パチスロ依存問題の知識が録画で学べるように、リカバリーサポート・ネットワークによるeラーニング「パチンコ・パチスロ依存問題基礎講座」を20214月からスタートしていることを提示しつつ、基礎編等3バージョンと 202212月より経営者・店長を対象にした顧客保護と依存問題対策をテーマとしたコンテンツ「LV.3+」(レベルスリープラス)を提供していることを説明。特に法人での登録を進めており、今回もその登録促進を呼びかけたと述べた。

 これらのほか、一般社団法人パチンコ・パチスロ社会貢献機構(宮廻正明代表理事・母体/全日遊連)が毎年調査集計している遊技業界(パチンコホール)の2024年社会貢献・社会還元の実施状況調査についても報告があり、2024年の1年間の社会貢献額は1386156666円・9557件で、前年比では総額268349871円増・906件増、総額内訳では現金111338450円・4483件、物品284818216円・5074件と、社会貢献への取り組みを着実に積み上げていることを示唆した。

<風営適正化法の一部改正に伴う周知のお願い>

 なお、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案」(第217回閣第47号・衆議院43日可決、参議院49日可決)についても言及。これは今国会において、最近の風俗営業等をめぐる情勢に鑑み、接待飲食営業に係る遵守事項等を追加するとともに、風俗営業の許可に係る不許可事由を追加する等の措置を講ずる必要があるとして改正されたものだが、遊技業界が注意すべき点もある。

 このことについて太田専務理事は、「今回の改正は、接待飲食営業に係る遵守事項および禁止事項の追加や性風俗店によるスカウトバックの禁止等、もっぱら『ホストクラブ』等における問題に対するものが主だが、遊技業界に関係するものとして『無許可営業等に対する罰則の強化』『風俗営業からの不適格者の排除』の2点がある」と指摘。

 『無許可営業等に対する罰則の強化』では2年以下から5年以下の拘禁刑に、200万円以下から1000万円以下の罰金となり、両罰規程に係る法人罰則の強化では200万円以下から3億円以下の罰金になったと解説。他方、『風俗営業からの不適格者の排除』では、①親会社等(AB及びC)が許可を取り消された法人②警察による立入調査後に許可証の返納(処分逃れ)をした者③暴力的不法行為等を行うおそれがある者がその事業活動に支配的な影響力を有する者、の3点を挙げ、「特に②の立入調査後に許可証の返納(処分逃れ)については、過去に業界においてもあった事案」と述べ、周知を促した。

 ちなみに今回の改正では、グループで運営するホストクラブなどもあるため親会社などが営業許可を取り消された法人も許可取り消しなどになり営業ができなくなるほか、行政処分の手続きの途中で許可証を返納することによる処分逃れも禁止され、許可取り消しと処分逃れの禁止は、公布から6カ月後に施行される。この改正のポイントについて、くぎ曲げなどの無承認変更を含めてパチンコホールはきっちりと念頭に置く必要があるだろう。

 その他報告として、大阪府遊技業協同組合の理事長を務める平川副理事長から49日に大阪で遊技産業と政治について勉強会を開催したことが報告され、「遊技業が今後進展していくためにどう取り組むべきか高い関心が寄せられた」と伝えられたほか、星山副理事長からは、「遊技業が社会から認知される起点となる年として、阿部理事長のもと一丸となっていきたい」とのコメントが聞かれた。

 また当日は、「組合員加盟店舗の実態調査」の調査結果(3月末現在)を発表。これによると20253月末時点での全日遊連加盟パチンコホールの営業店舗数は、前月比22店舗減の5,947店舗。新規店舗数は1店舗、廃業店舗数は24店舗、3月中の休業店舗数は7店舗。遊技機設置台数は、パチンコが前月比6758台減の1782650台で、パチスロは同361台増の124532台、計3023182台であった。

【決議案件】
2026年度第36回全国パチンコ・パチスロファン感謝デー(11131415日予定)の実施について
②暴力団対策特別委員会の委員の承認について(福岡県遊協の異動による補充選任・谷川亨氏/福岡県遊協・専務理事)
【報告事項】
①パチンコ・パチスロ依存問題への対応について(啓発週間用ポスター、eラーニングについて)
②機械対策委員会からの報告について
③事業委員会からの報告について(ファン感謝デー取扱い商品の中で、当初から価格改定や供給数の問題から調整。2025年度春のパチパチファン感謝デーの概要等)
④総会(616日開催)における事業振興表彰組合の選定方式について
⑤風営適正化法の一部改正に伴う周知のお願い
⑥一般社団法人パチンコ・パチスロ社会貢献機構からの報告について
⑦その他

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