“脱射幸性”に挑戦するタツミコーポレーションのPB機〜タブレット搭載、Bluetooth対応のPB機専用フロア、オープンへの取り組み〜

 タツミコーポレーション(兵庫県明石市)は同社が経営する「ミクちゃんガイア三宮店」の5階フロアに、オリジナルPB機「推しスロ アイドルVer.」55台による専用フロアをオープンさせる。10月24日には一部工事中の同フロア等の取材が可能となったため、現地にて李煥辰代表取締役社長に取材を行った。

*以下、月刊シークエンス11月号からの抜粋となります

<射幸性を排除した「推しスロ アイドルVer.」〜射幸性以外の何かを未経験者でも気軽に楽しめる〜>
 これまでにもオリジナルPB機の導入実績のある同社だが、今回の「推しスロ アイドルVer.」は一般的なパチスロとは発想が異なる。極論すればこれまでに存在しなかったビジネスモデル上で運用されるものであり、プレイヤーは“射幸性以外の何か”を楽しむことが目的となる。
 例えば同機のスペック。基本的には150Gの天井に到達するまではボーナスに当選しない。遊技結果の多くは「ほぼ元返し」となり、これを同社では「射幸性を排除したスペック」と表現している。パチスロ未経験者でもゲームセンター感覚で遊技参加できるのが大きな特徴だ。

<ビジネスモデルの軸をなす「タブレット」 表示情報はホールが自由に変更可能>
 このビジネスモデルを語る上で欠かせないのが遊技機の上部パネルのように見える「タブレット」だ。クラウドサーバーと繋がっており。表示コンテンツはサーバーにアクセスできるPCから自由に更新ができる。現状は静止画像が1ゲーム毎にスライドショーのように切り替わる状態になっているが、技術的には動画表示も可能。ボーナス中は特別な映像が流れる。

<専用フロアは無音の世界〜演出音や楽曲はすべてBluetoothでプレイヤーに〜>
 また、プレイヤーは本機のサウンドをタブレットのBluetoothを経由して、自らが持参したヘッドホン(イヤホン)で聞くことになるのも大きな特徴だ。これまでにないクリアで迫力のあるサウンドを楽しめる。サウンドがすべてヘッドホンやイヤホンを経由するため、遊技フロアは極めて静か。スマスロ専門店とは比較にならない静寂さである。

<アイドル事業と連動した収益モデル〜一般賞品の可能性に挑戦しながらさらなる可能性を模索〜>
 同社はホール経営以外に、カラオケ事業、飲食事業、不動産事業、e-sports事業、ゴルフ事業、モバイル事業等を展開する総合アミューズメント企業であるが、その中にアイドル事業というものがある。「自社コンテンツが欲しかった」という背景もあり、社内の盛り上がりが後押しする形で2019年頃スタートしたという。
 今回の「推しスロ アイドルVer.」には同社が手掛けるアイドルグループ「グットクルー」が登場し、遊技中はメンバーのプロフィールや関連するクイズを楽しめる他、グループの楽曲も楽しめる。50Gに1回発生する「ガチャ」でメンバーのカードをゲットできるという仕掛けも用意されている。
 「20代でパチスロ機を触れる機会がなければ、その人は永久にパチスロで遊ばない可能性が高い」と李社長は語っており、新規ユーザーを増やすための入口としても期待が大きい。短時間でも遊びやすいため、少しの待ち時間をここで過ごす人たちの来店も期待できる。同時に「グットクルー」とは無縁の人たちにとっても、ここで時間潰しをしている間にこのグループを知る機会となるため、アイドル事業サイドから見てもメリットがある。
 このグループの関連商材を一般賞品として提供することにも注力し、ここでの差益を利益として生み出していくことも目指すなど、とにかく前例のないプロジェクトとなっている。
 「公営競技がインターネット投票できる時代に、パチンコ・パチスロはわざわざホールに来ないと遊べない。このまま何もしなければファンは減る一方。我々は何か新しい取り組みをスタートしなければならないと思う」と李社長が語る通り、ぱちんこ業界が抱える課題に積極的に挑戦する取り組みと言えそうだ。

(写真)ヘッダー:専用フロアーで実機を前にする李煥辰社長
(写真)フッター:左から、専用メダル入れ、全席にゲーミング用チェアを設置、オリジナルPB機「推しスロ アイドルVer.」

 

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