一般社団法人日本遊技関連事業協会(日遊協、西村拓郎会長)は1月14日、東京都千代田区のグランドアーク半蔵門で臨時社員総会および新年祝賀会を開催した。
総会の冒頭、あいさつに立った西村会長は「今年は巳年、60年に一度の乙巳(きのとみ)の年であり、努力を重ね物事を安定させていくという意味合いを持つ年とされている。しっかりと努力を重ねて、安定した産業にしていくべく、皆の協力を得ながら精進していく所存」と決意を語るとともに、昨年末に時事通信により報じられた全日本遊技事業組合連合会の阿部恭久理事長が自民党から公認を得たとのニュースに言及。「遊技業界はこれまで、さまざまな誤解により悪いイメージが流布されてきた。今回、業界内部の人間が政権与党から公認を得て参院選に立候補できることは、世間の理解をいただく審判を仰ぐ機会であり、大きなチャンスを得たとの認識にある。遊技業界が国家、国民に貢献できるこのチャンスを大事にしたい」と力を込めた。
さらに、「バブルの崩壊から5年後の平成7年にパチンコホール数が1万8000軒を超えて最多となり、バブルの崩壊を目の当たりにしつつ成長を続けたことから、不景気に強い業界と言われた。それ以降、リーマンショックなどを経て、坂道を転がり続けるように7000軒を切るまでに縮小している」と、過去を辿って現状を俯瞰。「世の中ではデフレから脱却してインフレに転じていると言われているが、インフレが始まったのが2021年の後半頃。そこに当てはめると、単純に考えれば5年後の2026年くらいから良い方向に転じていくのではないか。鈍化してきたとはいえ、成長は続いている業界。今年をきっかけに、業界が好転していくことを願っている」と、期待を込めた。
臨時社員総会は正会員257社のうち、出席89社、委任状118社で成立。総会では役員選任に関する件が上程され、1名の役員の増員について、新たに富田和宏理事の就任を満場一致で承認。富田新理事は就任あいさつで、業界をより良くしていくべく注力する決意を述べた。
総会後の記者会見では、御手洗伸太郎専務理事から総会の内容について、新年1回目の総会のため、あいさつを中心に行われたことが報告されたほか、改めて富田新理事の紹介があった。また今年の抱負を問われた西村会長は「巳年ということで、今年は業界が脱皮をする成長のチャンス。いろんな意味で脱皮し、成長につなげることができればと思う。また、さまざまな事案で業界が一丸となり、成長していける1年になることを願っている」と述べた。
新年祝賀会では、西村会長が「今年は巳年。脱皮をしない蛇は死んでしまうと言われるが、今年は我々にとっても大きな脱皮の年になる。未来にこのバトンを繋いでいくための“大きな変化の年”になると思っている。業界が一丸となり、この大きな変化の波に対応していかなければならない」と呼び掛けたほか、加盟団体の代表者が登壇し、あいさつ。
日本遊技機工業組合の蘆昇副理事長は「パチンコをより良くするという日工組のミッション実現に向け、ゲーム性の強化に取り組んでいく。今年7月には新たな遊技性を持つ機種が出てくるので期待いただきたい。今後も各メーカーの切磋琢磨で、業界活性化に貢献していく」と決意を語った後、「令和7年7月7日という縁起の良い日にKIBUN PACHI-PACHI広報チームとしてもこれを祝う企画を用意している。こちらも期待いただきたい」とアピールした。
続き、日本電動式遊技機工業組合の小林友也理事長が「スマスロで市場が活性化しつつあるが、今年はボーナストリガー、BT機を市場投入する。初心者でも安心して楽しめる遊技性のある機械に仕上げるので、是非これを活用していただきたい」と新たなカテゴリの機械の登場に意欲を示し、その活用を呼び掛けた。
その後、全日本遊技機商業協同組合連合会の中村昌勇会長が「今年1年、皆と一緒に頑張っていく」と決意を述べ、回胴式遊技機商業協同組合の大饗裕紀理事長が「西村会長から国民の皆に審判をいただく機会を得たとの言葉があったが、同感である。自分たちの手で、自分たちの努力によって未来を拓ける、そういった機会を与えられた。これは本当に大事なことだと考える」と選挙に向けた思いを語った。また、MIRAIぱちんこ産業連盟の金光淳用代表理事は、「今年は業界のトランスフォーメーションのトリガーになる年だと言われるような、そんな記念すべき1年になるよう、皆と一緒に精進していきたい」と、遊技業界の良き変化に祈りを込めた。
(ヘッダー写真)中央:西村拓郎会長
(フッター写真)祝賀会では加盟団体各代表があいさつ
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