編集長室

<編集長室>オリパラの入替自粛はアカンと思うんですが・・・

そもそもオリパラができるのか、パブリックビューなのかワクチン接種会場なのか、相変わらずオリパラに関しては政府も東京都も迷走しているようにしか見えないわけですが、私はオリパラが開催されるのであれば宅でテレビで中継を観ます。暑いときに外で観るなんてのは、通常の観客動員なら逆にとても観たいものですが、陰性証明やらなんとかの制限観戦は、私はないです。宅ならエアコンもあるしトイレも待たずに行けるしなんならその日を休みにして呑みながら楽しめるわけですよ。

一昨日、目に留まった記事がありました。デイリー新潮の「東京五輪、接触NGなのにコンドーム16万個配布 選手の70%が大会期間中に性行為?」というWEB記事を読んだ人は多いのではないでしょうか。オリンピック選手村の特殊な環境がそうさせるんだという内容になっておりまして、記事では「オリンピック選手の70%から75%が大会中にセックスをしている」とライアン・ロクテが証言していますから本当の話のように思えます。いったい何しに日本に来るんだ、ということを思う人も多いと思いますが、超絶鍛え上げられた肉体を持つ男女が集うとそういうことになるのは人間の生物としての性のようにも思ったりします。

これは五輪特有のものなのか、といえば、そうではないという話もあります。今から21年前の沖縄サミット。これは日本としては初の地方開催ということでして、警備に多数の警官が全国から派遣されています。当たり前ですがサミットに登場するのは世界の主要国のトップたちです。何かあったら問題だ、みたいなレベルの話ではありません。「絶対に何かあってはいけない」という日本の警察の威信をかけた総力挙げての警備業務だったと想像できます。

このとき警備に従事していた大多数の警官のおかげもあって、無事にサミットは終了します。安室奈美恵さんが唄ったイメージソングもみなさん覚えていることでしょう。ただ、たくさんの人が集まるとデイリー新潮のようなことも起こるようでして。

当時、全国から沖縄に集まった警官たちが沖縄のエロいサービスをする店に行くということがありまして、沖縄県警本部長が雷を落としたという話がありました。警備の警官の総数もすごかったと思いますからみんながみんな行ったということではないとは思いますが、沖縄のそういう店舗の夜の集客がハンパなかったという話もありまして、それが事実なら本部長もさすがに激怒しますわな。何しに沖縄に来たんだ、ということになるわけでして。なお、この話の真偽はわかりませんよ。当時、いろんなところでそういう情報が流れていたのは事実ではあります。

そのサミットと言えば入替自粛。全日遊連としての全国的な入替自粛を実施したわけですが、たしか沖縄サミットが初の全国入替自粛だったと思います。その後、洞爺湖サミットや伊勢志摩サミットなどでも入替自粛を実施しています。

入替自粛の理由は「警察の手間を減らす側面支援」です。遊技機の入替は変更承認という公安委員会の手続きが必要なのですが、これを担うのは所轄警察署。全国の警察本部から人が出払っているであろうこの時期に変更承認に手を煩わせないようにする、というのが側面支援ですね。警備の警察を慮るということだけでなく日本の治安を担っている警察の側面支援をするという意味もあります。ただし、「新台入替を抑制する」という効果に期待するホール関係者も多かったです。

この入替自粛は最近はありません。たとえば一昨年のG20大阪サミットではやってませんから。ただし、都道府県単位で本部からお願いされたりして入替自粛をしていたところもあります。もちろん開催地である大阪では入替自粛を実施しておりました。

で、今年のオリパラです。もうオリパラが開催されるとしても既にこの時期に決まっていない以上、入替自粛はないと私は考えております。何よりも改定21世紀会決議がありますので開催期間中も新規則機の設置割合を目標値まで高めないといけません。入替自粛を実施したら決議の期限もその分延ばすということにもつながりかねないのですが、既に決議の期限は今の経過措置期限ギリギリとなっています。まさかもう一度規則附則を改正するということになれば警察庁としては大変ですからね。

だから東京五輪及びパラリンピックに伴う全国規模の入替自粛はないと考えています。が、先週、某県の某所轄警察署が先走ってしまったようでして、オリパラ(及び当該県の行事)を理由として警備に人出が取られるから入替自粛をしてほしい、という要請文書を管内のホール営業者に郵送していたそうなんです。

これは警察庁も所轄署の警察本部も知らなかったようでして、結局なかったことになりました。当たり前ですがある所轄警察署の生安担当の人の一存で全国的なオリパラ入替自粛とかになったらとてもヤヤコシイことになります。警察庁か本部か両方かわかりませんが、物言いがついてこれはナシ。管内のホール営業者にはナシということはすぐに周知されました。

入替自粛をやってるような業界環境ではないですね。たとえば「オリパラの警備が大変だから運転免許の更新手続きは2か月間受け付けません」なんてことを警察はするはずもないことは誰でもわかるでしょう。そもそも、入替自粛というものは全国的に実施するべきという事態になっては日本としてはいけないと思います。「警備に人出が取られるのでその間は警察力が落ちます」なんてことを警察が認めるはずがない。沽券にかかわる話ですから。

さて、実際問題、オリパラは開催するんでしょうか。私は「やるべきではない」とか「やるべき」とか、そういう主張は全くないです。しかしスポーツ、特に日の丸を背負うアスリートを応援することは小さい頃から大好きなので開催するなら宅で日本人選手をひたすら応援すると思います。ただし「今回は入替自粛をやるべきではない」とも思います。なお、都道府県単位で本部の事情でピンポイントの入替自粛というのはまあまあ常態化しておりまして、こちらは本部の都合であり要請ですからそれは実施するのはこれからもアリだとは思っております。

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